上関原発を巡る裁判についてです。
中国電力が「上関原発を建てさせない祝島島民の会」を相手取り、予定地の海上ボーリング調査を止めないよう求めた裁判が続いています。
先日23日、山口地裁岩国支部で第11回口頭弁論が開かれ、島民の会は、中国電力の原子炉設置許可申請の審査に関する調査嘱託の申立書を提出したと伝えられています。
審査見通しの調査を規制委に嘱託 反対住民団体が申し立て 中電・上関原発海上ボーリング訴訟 | 中国新聞デジタル
裁判のことは難しくてよくわからないのですが、共産党の県議さんが報告集会の概要を伝えています。
上関原発を建てさせない祝島島民の会 中電との裁判で、原子力規制委員会に調査嘱託申立書を提出 « 日本共産党 山口県議会議員 藤本かずのり
上記ブログを自分なりに読み解くと、島民の会側は大筋で以下のような主張をしているようです。
- 昨年末公表された第7次エネルギー基本計画案では、原発の新設は廃炉後の建て替えのみで、しかも新設される場合は次世代革新炉。中国電力が計画しているものとは異なる。なのに、実現性のない計画を前提としたボーリング調査は権利の乱用に当たる。
- 上関原発の原子炉設置許可申請が新規制基準に適合しているかどうか、その審査が10数年にわたり開催されていない。その理由などに関し、原子力規制委員会に調査を嘱託することを申し立てる。
この裁判については過去の記事でも触れたことがあります。中国電力による目的外調査の疑惑です。中国電力が進めようとしている海上ボーリング調査のデータは、今問題となっている中間貯蔵施設の建設にも転用されるのではないか、と疑われています。
「妨害予防請求事件」の真相と影響 - 上関原発・中間貯蔵施設私的まとめ
その点も含め、要注目の裁判です。今後も目が離せません。